春を感じる時

今週のお題「小さい春みつけた」

2月4日の立春が来て暦の上での春が訪れた。

その時点で春は小さすぎて私には全く見えなかった。

それから一か月が過ぎ、日々春の姿が大きく見えるようになってきた。

それは日の長さだったり、風が少し柔らかく感じられるようになったり、スーパーで新玉ねぎやスナップエンドウを購入したりする普段の生活の中に現れている。

 

気持ちも少しずつ変わっていく。3月ともなると何となく浮ついたようにそわそわしてくる。他人から見たらわからないだろうけど私はそうなる。野良猫も落ち着きを失いさかりだしているようで、唸ったり叫んでいるのが聞こえてくる。

ここまでくると春はだいぶん巨大化してきている。

巨大化のピークは桜が満開になる頃だろうか。誰の目にも春が来たことがわかりやすく見えてしまう。THE春という感じ。それからも春は続くのだが次の季節に少しずつ移っていく。

 

昔個人的な事で嘆き悲しんで生きていた時、季節の訪れに無頓着になっていた。季節が移り変わる事はわかっているのだけど、それでどうという感動もない。自分の悲しい出来事に浸っていたかった。今思うとその悲しい思い出はしょうもない事なのだが。

 

今は悲しい事があっても、季節が変われば少しずつ気持ちも変わっていくものだと思う。周りを見渡す余裕があればだけれど。

 

一年中眠るのが好きなのだが春は「春眠暁を覚えず」という言葉もあり眠るのに都合がいい。仕事で早く起きる朝は寝足りない。外が明るくなるのも早いので、こういう時にやっぱり春だなとしみじみ実感する。